2025年2月13日

スギ花粉は九州において2月上旬から飛散開始しており、くしゃみ・鼻みず・鼻づまりなどを自覚しはじめた方の受診が増えてきました。
日本気象協会が今年1月に発表した2025年の花粉飛散予測では、花粉の飛散量は全国ほとんどの地域で例年に比べて多いとされています。
昨年と比較して2倍を超える飛散量の地域も西日本を中心に多く、例年症状が出現する人のみならず、昨年症状が出なかったにもかかわらず今年症状が出る人や、初めて花粉症の症状が出るようになる人も増えるのではないかと考えています。

一般財団法人日本気象協会 2025年 春の花粉飛散予測(第3報)より
スギ花粉のピークは2月下旬から3月上旬にかけて、ヒノキ花粉のピークは3月中旬から3月下旬にかけて迎えます。症状出現が予測される人は、早い段階での受診をおすすめします。
内服治療の中心となる抗ヒスタミン薬は眠気を催すことが多いことで知られています。『効果があって、眠くならない』抗ヒスタミン薬が理想ですが、効果の高さや眠気の出現は個人差があるため、自分にとって最適な薬を見つけることが一番大切だと思います。当院ではご自身のこれまでの経験や考えをお聞かせいただき、ライフスタイルに沿って最適な薬を選択していきます。
<花粉症について>
花粉症はスギ・ヒノキなどの花粉アレルゲンを原因とする季節性アレルギー性鼻炎で、スギ花粉症を持つ人は日本人の4割に達すると報告されています。
症状は発作性・反復性のくしゃみ、鼻みず(水様性鼻漏)、鼻づまり(鼻閉)の鼻炎症状に加え、目のかゆみ、充血、異物感の結膜炎症状も高頻度に合併します。
アレルギーの治療はアレルゲンの除去・回避が基本ですが、花粉が飛散するシーズン中は完全な除去・回避は難しいため薬物療法を選択する場合が多いです。
内服薬は例年の重症度や病型から選択し、症状に合わせて点鼻薬や点眼薬を併用します。
一般的な薬物治療で効果不十分な場合や、根本治療を希望される場合は専門機関へのご紹介を検討いたします。
ほり内科外科クリニック
院長 堀 晋一朗